日米同盟の崩壊とアメリカの終焉 2013 9 8

書名 安倍晋三が第2の田中角栄になる日
    「米中同盟」という国難
著者 青木 直人 KKベストセラーズ

 私は、以前、中国の最終的な目標は、
「アメリカ打倒である」と書いたことがあります。
 人類の歴史を振り返れば、
中国が唯一の超大国だった時代が何度もあるのです。
 最近、「米中二強の時代」とか「G2の時代」と聞きますが、
そんな中途半端な状態は希望しないでしょう。
 もし、それがあったとしても、
それは過渡期の時代を象徴するものだったと言えるでしょう。
 もちろん、中国は、
通常兵器でも核兵器でも、
アメリカと戦って勝つことはできません。
 しかし、時間はかかっても、
アメリカに勝つ方法はあります。
それは、日本を攻めることです。
 具体的には、尖閣諸島で紛争を起こすことです。
尖閣諸島で自衛隊に死傷者が数十人出ても、米軍は動かないでしょう。
 これで、日本の世論は激高するでしょう。
「どんな時でも、アメリカが守ってくれる」と思っていた日本人にとっては、
これは、驚愕の事実となるでしょう。
 日本の世論は、「アメリカは守ってくれなかった。
日米同盟は、うそだった。
日米安全保障条約は、機能しなかった」と大騒ぎになるでしょう。
これが、日米同盟崩壊の原因となるでしょう。
 日本人にとって「どんな時でも、アメリカが守ってくれる」というのは、
もはや、信じて疑わない「宗教的な教義」にも近いでしょう。
その「教義」が崩壊するのですから、日本人にとっては、
驚愕の事実となるでしょう。
 しかし、アメリカから見れば、
尖閣諸島は、「岩」にしか見えません。
アメリカ人の多くは、こう考えるでしょう。
「なぜ、岩を守るために、アメリカ人の血が流れるのだ」と。
 確かに、2010年、米軍は動かなかったのです。
北朝鮮が、韓国の哨戒艇「天安」を撃沈した時、
韓国側には、46名の死者が出ましたが、米軍は動かなかったのです。
 もちろん、韓国も、米韓相互防衛条約の発動を要請したわけではありません。
韓国は、自分たちで解決したのです。
(この話は、NHK討論番組で、岡本行夫氏が語ったと書いてあります)
 しかし、日本では、そういうわけには行きません。
日本には「どんな時でも、アメリカが守ってくれる」という「宗教的な教義」がありますので、
尖閣諸島で自衛隊に死傷者が数十人出た段階で、
日本の世論は爆発するでしょう。
 日米安保不要論、日米同盟不要論が、公然と語られるようになるでしょう。
「アメリカと同盟を結んでいても、アメリカは全く役に立たない」という世論になるでしょう。
 さらに、ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下や東京大空襲に対する「怒り」が、
亡霊のように甦ってくるでしょう。
 当然、外交は、対米従属ではなく、自主独立外交となるでしょう。
過去に、自主独立外交を目指した政治家が、田中角栄です。
安倍晋三氏も、過去の言動からすると、自主独立外交を目指しているでしょう。
 さて、日米同盟の崩壊と書きましたが、
それだけでは終わらないでしょう。
 日米同盟は、円・ドル同盟でもあるのです。
部分的に円がドルを支えている構造があります。
 日本は、オセロの石だと思います。
ひとつの石を変えただけで、白の石が次々と黒に変わっていく。
いや、中国では、オセロではなく、囲碁か。

共和党の不満 2013 3 10

書名 アメリカの新・中国戦略を知らない日本人
著者 日高 義樹  PHP研究所

 日高氏は、アメリカのハドソン研究所の主席研究員です。
同氏が得意とするインタビューは、主に共和党関係者が多い。
つまり、この本は、共和党の不満を代弁しているということです。
 要約すると、日高氏の言いたいことは、こういうことでしょう。
日本の民主党政権が終わって、親中政権が、ひとつ減った。
しかし、親中政権が、もうひとつ残っている。
それは、アメリカのオバマ政権である。
 オバマ氏自身は、合理的でビジネスライクな人であるが、
その取り巻きが、親中派の人たちばかりである。
あるいは、中国に対して親近感を感じている人たちだ。
(以上)
 私が、この本を読んでいると、
そういう感じを強く受けるのです。
目次からして、インパクトがあります。
「黒人とヒスパニックにホワイトハウスが乗っ取られた」
「オバマの政治力が弱体化し、社会主義政策が失敗する」
「アメリカは、尖閣列島で戦う」
「オバマ政権は混乱し、中国派が敗退する」
「アメリカは、中国の通貨操作を許さない」
「アジア軍事同盟が、帝国主義の中国を包囲する」























































































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